祖母を見て、私は子供心に思ったものだ。木の箱(仏壇)にいるとされている死んだ人間にお菓子をあげて祈るより、生きている子供においしいお菓子をくれ!(笑)。そして、宗教行事はお金がかかるわりには、人間の幸福にも心の平和にも役に立たないものだとも思った。祖母は幸福や平和をまったく反対の方向に求めていたのだ。
だから、私は子供の頃から仏壇や墓に参るメリットを感じたこともなければ、宗教行事に特別な敬意ももったこともない。が、それでも、父が亡くなってからは、1年に数回だけは宗教行事(というよりは季節の文化行事)をおこなっている。8月は墓参りに行き、お寺さんにご挨拶もしてきた
そして、家に帰ってきてから、母と一緒に母の好きな歌、『千の風になって』を歌った。
私のお墓の前で泣かないでください♪♪♪
そこに私はいません♪♪♪
眠ってなんかいません♪♪♪
まさに、肉体が生きているときも、肉体の死後も、「私」が、あんな小さい石の箱(お墓)の中にいるはずがない! 方向が逆!
[昨年出版された本]
*ジョエル・ゴールドスミス著『静寂の雷鳴』
本体価格:2,380円+税
本文ページ数:333ページ
発行:ナチュラルスピリット
[その他の本]
*『仕方ない私(上)形而上学編――「私」とは本当に何か?』アマゾン・キンドル版(税込み定価:330円)
目次の詳細は下記へ。
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