「動物園から神の王国へ」
2015-12-08


 去年の12月の終わりに、「動物園から神の王国へ―サルの惑星、のような星で、平和に生きるために」のPDF版を今年の秋に出すと書いたあと、データをパソコンに入れたままの状態だった。今年の秋になって、「ああ、そういえば、もう秋だ。PDF本の準備をしなくては」と思いながら、なかなか作業をする時間がとれず、フランスから帰国して、今年ももうすぐ終わることに気がついた。なんとか2015年内に出したいと思い、ようやく販売の準備ができました。

本書を書き始めたのは、たぶん(もう自分でも記憶が定かではないが)2000年の頃だったと思う。「『人をめぐる冒険』の続編は書かないのですか?」と、たまにきかれることがあって、「書き足りなかったことを、続編に書くのもいいか」と思いたち、書き始めたのが、「地獄の始まり」(苦笑)だった。

最初は順調に書いていたのだが、2001年〜2006年頃、極度の精神的肉体的不調に襲われて、書く気力、出版する気力がなくなり、もうどうでもいいような気になってしまった。何年もほったらかしの状態で、それでもなぜか、たまにまれに書く気力が突然わいて(そして、またすぐに気力がなくなって中止)、そんなことを繰り返して、それでもなんとか時々書き続けて、ほぼ完成したのが2008年頃だった(ような気がする)。

そのあとは、何かと忙しくて、編集・校正ができず、ようやく最終的編集作業にかかったのが数年前で、そして、やっと完成に至ったというわけだ。実質書いていた時間は数年間くらいである。本書に関していえば、15年間、ずっと「葛藤状態」、つまり、前にも進めず、かといって、やめる(手放す)こともできず、書くのも苦痛、やめるのも苦痛というような苦痛をずっと引きずっていた感じだった。
 
やめる(手放す)ができなかったのは、たぶん、私がこの三部作に登場させた登場人物たちのせい(というか、おかげというべきか)である。小説ではないけれど、いったん登場人物たちを作ってしまうと、彼らは生き始め、表に出ることを要求する(ようだ)。本書が完成したのは、地獄の季節をともにした同志である彼ら(登場人物たち)の励ましと要求のおかげでもあろう、と思っている。


本書の詳しい目次は下記のサイトに出ています。
[URL]

1部 ヒトにおけるセックスと闘争・暴力の問題について
2部 サルの壁 人の壁
3部 人生は、ド・アホでいこう!

以上の三部構成である。実はこの三部は、本当は別々の本にしてもいいもので、お互いにそれほど関連はないし、独立して読むこともできる。簡単に各部の内容をご紹介すると、

1部 21世紀末、ハドララ共和国という架空の国の大学教授が、なぜ人類がこれほど性と暴力に取り憑かれているのかを、人類の進化と歴史の観点から、夏期講座で、一般向けに講演する。人類の現状、特に性と暴力の問題を、生物進化論から考えるというのがその大まかなテーマである。


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