最近読んだ本から
2023-06-11


[ お知らせ]
1994年10月に、バーソロミューが東京でおこなったワークショップの記録を下記で公開しています
(英語と日本語通訳の音声と日本語字幕付き)。現在(1)から(8)まで公開中。


1『お金のむこうに人がいる』田内学(ダイヤモンド社)

(実は、前回のブログのタイトル、『言葉の向こうに人がいる』は、本書のタイトルから借用させてもらった)。本書は、元外資系金融のトレーダーだった人が、専門用語を使わずに、お金や経済、金融についての疑問を解き明かした本である。著者は、「自分は長年、トレーディングの仕事をしながら、お金のことをとことん考えてきた。自分の頭で考えるときに、専門用語は必要なかった。専門家が専門用語を使うときは、相手をごまかそうとするときだ」と書いている。まったくそのとおりだ。新聞やネットに出ている経済や金融の専門用語や専門的説明がわからなくても、まったく問題ではない。自分で「お金とは何か」「経済とは何か?」を考えれば、いいだけなのである。

そうはいっても、素人には、ゼロからお金や経済について考えることは難しいかもしれない。そんなときに何か考える材料が欲しいという人には、本書はピッタリである。著者は、様々な質問を通じて、お金に関する社会の常識は本当か?という問いを読者に突き付ける。本書を読み終えたときには、老後資金問題、日本国の借金問題などに、「ああ、そういうことか!」と新鮮な発見があることだろう。そして、なによりも、自分がお金のやりとりをするとき、その向こうにいる「人」を意識するようになることだろう。


2『解毒剤―ポジティブ思考を盲信するあなたの「脳」へ』(オリバー・ハックマン)東邦出版
(本書は、『ネガティブ思考こそ最高のスキル 解毒剤』というタイトルで最近復刊されたようだ)。

最近、世界的ベストセラーになっている『限りある時間の使い方』(こちらの本は未読)の著者の以前の本の邦訳本である。

本書『解毒剤―ポジティブ思考を盲信するあなたの「脳」へ』

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