政治家の個人的物語
2024-09-23


それから、高市早苗さん。もちろん彼女は、「日本で最初の女性総理大臣」という物語がお気に入りだろうし、しかも、「サナエあれば憂いなし」なんて大言壮語を吐くくらいだから、「自分の力で」、「日本を再び一番高いところへ押し上げる」ことができるという物語を信じている。しかし、人口の30%が老人を占める老人大国に、どうやって体力のいる「山登り」をさせようというのか? そんな疲れる高い目標よりも、これからの日本がめざすのは、低いところでいいので、国民が普通に働いて(=働きすぎないで)、普通に暮らすことができ、戦争に巻き込まれない国(←こういった目標さえ、かなり高いかもしれない)ぐらいでいいと、私は思うけど。

それから、石破茂さん。彼について不思議なのは、いつの総裁選挙でも、国民・党員・党友の人気は高いのに、自民党の議員さんの間ではまったく人気がないことだ。つまり、清潔で誠実で実行力がありそうという彼のイメージが、自民党の議員さんの間ではまったく評価されず、それがむしろ彼が首相になる道を阻んでいることが、興味深い。それよりも、多少ダークで、ずる賢く、議員同士の「毛づくろい」(←動物的コミュニケーション)が上手にできる人が、自民党の内部では評価され、リーダーとして出世する感じ。石破さんも、彼の政敵、麻生太郎さんをもっと見習えばよかったのかも。

そして、人気アイドル化している小泉進次郎さん。こちらも読んだ話によれば、彼はアメリカのジョン・F・ケネディ大統領(アメリカの第35代大統領1917〜1963)に若い頃から憧れ、そのケネディ大統領が大統領になった歳、「43歳で首相になる」という物語がかなりお気に入りのようだ。公開質問でも、「(カナダの)トルドー首相は、就任した年は、43歳です。私は、今、43歳です。43歳、総理就任というトップ同士が胸襟を開き…」と、???の発言をして、「43歳」にかなりご執着の様子(笑)。

そして、大手マスコミも、今回の自民党総裁選に立候補した9人の国会議員の中で、もっとも大衆受けする物語を作れるということで、「小泉政権」を勝手に想定してはしゃいでいる。彼がもし首相になれば、彼だけでなく、彼の奥さんやお子さんたちの話も記事の種にでき、政治にほとんど興味のない人たちにも、タレントのゴシップのごとく、そういったネタを「買わせる」ことができる(=マスコミは、それでお金儲けができる)。永田町と大手マスコミは驚くほど構造や考え方が似ているのだ。

しかし、いくつかのサイトによれば、彼の政治家としての実力・能力には??がつくデータが出ている――たとえば、議員在任中にどれだけ議員立法の法案を提出しているのか(=議員としてどれだけ仕事をしたか)の数では、小泉さんは今回立候補した9人の中で最下位のゼロ本……。そして、10分間の立ち合い演説会で、カンニングペーパーを見た回数(←暗記力とアドリブ力の問題)が、9人の中でダントツ1位の221回など。

参考サイト
https://news.yahoo.co.jp/articles/9d0738ea0e339f80a34b7447f57728b5f430b799

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