カルマ(2)
2019-02-13


1.身業(しんごう)…体で色々やること。
2.口業(くごう)…口で色々しゃべること。
3.意業(いごう)…心で色々思うこと。

前回、 上記のような仏教の教えによるカルマの分類をご紹介した。  その仏教でいう2.口業(くごう)と3.意業(いごう)に関して、私が昔から「なるほど」と思っていることがある。

それは、自分の想いを心の中に留めておくことができず、他人の悪口だろうと、自分の意見だろうと、言いたいことだろうとズケズケ言う人たち、いわゆる「気の強いおしゃべりな人たち」のほうが、案外意業をためず、そのためその影響も受けにくいようだ、ということである。

反対に、物静かで、決して自分の意見をいわず、他人の悪口も人前では言わず、他人の言うことに決して反論しないような人たち(として通っている人たち)のほうが、発散しない分だけ、心の中で蓄積される意業が重くなるようである。

そして不思議なことに、口業(くごう)を一番ためてそうな政治家はほとんどその影響を自分自身には受けないように見える。(政治家のまわりでは影響を受けている人はたくさんいるかもしれないが)

彼らの他者(他国)への批判や悪口は非常に軽く、つまり、心からのものではなく、「昨日の友は今日の敵、今日の敵は明日の友」の世界を生き抜く戦略であり、ほとんど誰もまともに受け取らない。しかも、鈍感力の人種なので、自分の言動に罪悪感をいだくことも、人に嫌われ、憎まれることも平気な人たちである。

だから、トランプ大統領もプーチン大統領も習近平国家主席も金正恩委員長も、そして安倍首相もみんな元気である。安倍さんは最初に首相になったときは、ひ弱かったが、スキャンダルを生き延びた余裕からか、すっかり政治家らしい厚顔も身についてきた。

トランプ大統領は昨年末、議会で自分の意見が通らないとゴネて、政府機関の一部を閉鎖し、百万人の職員を無給の自宅待機(アメリカの国家公務員は自宅待機のときは無給らしい)にさせた。しかし、そのせいで生活が困窮した百万の人たちから飛んで来ただろう憎しみの矢など、全然感じていないようで、相変わらず元気いっぱいである。彼の場合は、言葉は炎上商法の武器であり、そうやって世界から自分への関心をかき集めることに彼の情熱がある(Me First=自分一番主義の典型的な人である)。

日本では麻生(失言)大臣が、昔から女性への蔑視発言を繰り返しているが、彼も批判など一切気にせずを貫いて、いつもお元気そうである。
 
政治家から見習うべきはをあの鈍感力(笑)だなと、気が小さい私は常々思うのだ。

さて、その一方で、心から信じる信念ゆえに言葉が重く、そのせいで口業と意業をためやすいのが、宗教系の人たちである。瞑想・黙想などの修行し、戒律(道徳)を守り、沈黙を知るようになると、人の想い(念)はある種パワフルになる。政治家の人たちとは違って、利益で結びついたり、離れたりするわけではなく、純粋な信仰で結びつく人たちは、よくも悪くも人間関係に対して激しく、嫌悪や憎しみも徹底している。

ダグラス・ハーディング・グラフィック伝記

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